30年前、美しい杉林と谷津田に魅了され移り住んだ旧山武町。幼い二人の娘を連れて森の中を歩いた。
20年前、座業の多い自分に必要だったのが戸外の散策だった。健康のため、森を歩いた。
10年前、森に散歩道を作ろうと誘われた。刈払い機やチェーンソーを習った。気がつくと、林業に関わるようになっていた。
7年前、初孫が生まれた。野山で遊ばせたいと思った。
しかし娘たちと歩いた森は、その後太陽光発電のため伐採され、なくなっていた。
4年前、藪に覆われていた日向の森を若い人たちがきれいにし始めた。
景色がみんなの協力で美しく変化していくのを見た。
自然物で造形をし、いろんな遊びを見つけ、楽しむ彼らが眩しい。
今年になって、ある谷津田が再生土で埋立てられるとの話を聞き、青くなった。
地下水を守る町だと思っていたのに・・。
あちこちで全伐が始まっており、不安の募る昨今である。
自然の恵みとともに、またとない時間、経験、友、そしてエネルギーの得られる、開かれた森が私は好きだ。
日向の森を、山武市の大切な財産として守り、慈しみ、育てたい。